俺がいつでもそばにいたのに、なんでお前は俺に興味ないわけ?
…いや、興味ないわけじゃないんだろうけどさ。
凛久はよく、俺のことを『ただの友達』『仲良し』だって言う。
なあ。気づけよ、その立ち位置止まりじゃ、もう満足できないこと。
マジでムカつく。
俺は恋愛対象ですらないってことも。
「えっ……待って、今何時!?」
勢いよく起き上がった凛久の、右耳。
普段は隠している髪がなびいて、不意に見えた光るソレ。
…そのピアス、いつまでつけてんの?
俺は凛久の質問には答えず、そっと彼女の耳を触った。
ビクッて肩震えた。知ってる、お前が耳弱いこと。
「あっ……あの、かなた……?」
「うん」
適当な返事。
今はお前に笑顔向けてる余裕ない。
…あほみたいに嫉妬してる。
全部覚えてるよ、あの日のこと。



