【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。









四人で電車に乗って最寄りまで帰った。
改札を出たあと、歩夢とまこちゃんは「あとはお二人でごゆっくりー」と先に歩いて行った。




さっきまで、授業さぼってまるまる一時間ふたりっきりだったんだけど。





「なんか、あいつらのほうが嬉しそうだったな」


「うん…いい友達持ったよね、ほんと」






大好きな友達。
大好きな夏向。




友達なんかじゃなかったよ、夏向は。





「ね、あたしたち、恋人?」


「…恋人だろ」





目を細めて笑う夏向。
その顔、好き。



へへ、って笑ってみたら。




「可愛すぎるから、外でその顔しないで」




って、夏向の大きな手で顔を塞がれた。
…夏向の口から出る”かわいい”に、あたしはどれだけ言われたら慣れるだろうなぁ。





でも、一生慣れなくていいかも。
結婚しても、家族が増えても…ずっと、この恋にドキドキしていたい。






「俺、泣くかと思った。どんな手を使ってでも手に入れたかった女だったから」


「泣いてたじゃん」


「…あれは汗」





ふーん? 目から垂れる汗ね。
絶対うそだけど、これ以上は追求しないでおいてあげる。





流れるように手をとって、堂々と恋人繋ぎ。
あたしたちもようやく歩き出した。





「…そういや、ピアスとったの」


「ん? うん」