「…でも、いつからかな。りっちゃんが他の男にとられるんじゃないかって不安が、自分でも制御できないくらい膨らんでた」
不安。
漣も…あのとき、不安だったの?
「気づいたときにはダメだった。りっちゃんを失いたくないって思いが空回りして、結果的に浮気になってた」
漣が言うには。
中学生で心が未熟だったから、あたしを失うくらいなら先にあたしの前から自分が消えたほうがいいって思ったんだって。
…それでも、浮気はだめだけど。
でも。…漣が、ちゃんとあたしを好きでいてくれたって分かって、安心した。
「それから、りっちゃんに浮気が見つかって。りっちゃんの傷ついた顔が衝撃で」
「…うん」
「俺さ、気が動転したんだと思う。…だから、勢いであんなこと言った」
あんなことって言うのは。
『お前と付き合ってると、バカにされんの』
…この発言のことか。
言われたときの様子ね、昨日のことのように思い出せるよ。



