「なにこれ。抹茶ラテ? お前いつもこれだな」
床に置かれたコンビニの袋を見て夏向が言う。
だって好きなんだもん。
そのあと、あたしが食べているアイスに目を寄越して。
「…え? アイスも抹茶? …抹茶のダブルパンチ」
ぼそっとつぶやいた夏向に思わず笑ってしまった。
だって、あたしもさっき全く同じこと思ったもん。
「…かなた、学校は?」
「あー……早退した」
「はやくない?」
まだ一時間目か二時間目か……はじまったばかりじゃないの?
あたしが首を傾げると、夏向は照れたように顔をそらす。
「…凛久がきてなかったから、心配で」
…やさしい。
だけど、そのあとすぐに拗ねたように口をとがらせて。
「でもさ。朝、熱出たって連絡くらいしてくれてよくね?」
「……朝のほうが、しんどくて」
携帯みる余裕もなかったんだもん。
あたしの返答に少し不服そうにしながら、「…だよな、ごめん」と謝った。



