【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。





「はいはい。無理しないの。…リビングで待ってもらってるけど、部屋に呼んでいい?」





ムリしてるわけじゃないけど…。
夏向、会いに来てくれたんだ。



単純にあたしの体調を心配してくれただけかもしれない。
学校に来てないから寂しくなったとか、そういう下心はないかもしれない。




…でも、うれしい。



あたしはお母さんの問いに小さくうなずいた。





「じゃあお母さん下にいるからね。アイス、溶ける前に食べなよ?」


「うん」





お母さんが部屋を出て行ったのと同時。
忘れないうちに、アイスの袋を開けた。




…冷たいのが身に染みる。
癒されてる感覚はあるのに、夏向が来ていると知った途端、熱上がっちゃいそうだよ…。





ーーコンコン。



しばらくして、部屋のドアがノックされた。
アイス、まだ半分も食べてない。





「よ」


「…いらっしゃい」





ベッドの上で縮こまってアイスを食べるあたしに、「弱弱しいな、お前」って悪態をついてくる。
いつも通りの夏向が、やけに落ち着いた。