「…柊里、よく聞いて」
あーあ。
今にも泣き出しそうな顔。
「今まで好きでいてくれてありがとう。…でもやっぱり、俺はお前の気持ちには応えられなかった」
やっぱり無理だ。
凛久の存在はでかすぎる。
いつまで経っても俺になびかないし。
気づけば他の男と付き合ってるし。
それなのに、俺にキスされても嫌がらないし。
マジでどうしようもないやつだけど。
「…柊里には、俺以外と幸せになってほしい。……俺、凛久のこと手に入れるまであきらめる気ないからさ」
絶対、諦めてなんかやらねー。
俺のこと好きっていうまで、離さない。
そんな風に思っちゃう俺は、柊里と同じくらい粘着質なんだろうけど。
「っ…あ、あたしの、なにがダメだった…っ?」
なにがダメって。
最後にそれ聞く?
「ダメじゃない。…柊里は良い女の子だったよ。俺にはもったいないくらいのな?」
「…~っ」
「…ごめんな。好きな子が待ってるからさ」
最後に、泣き出した柊里の姿が見えた。
でもあえて、それを拭うなんてことしない。
俺と凛久の間に割って入ろうとした罰。
…いっぱい泣いて、強くなれ。柊里。
凛久の姿をとらえて、教室に連れ込んだ。
じっとしていられなくて、なにか言葉を交わすより先に口を奪った。



