「1年A組、抽象画展示会やってまーす」
ボードを掲げて廊下を練り歩くだけの簡単なお仕事。
…なんかじゃない。
視線を集めすぎてて顔が熱い。
もうダメ。ヘルプミー…。
「えー、きみかわいいね!」
「どこのクラス?」
急に声をかけられてびっくりした。
チャラそうな男子二人組…。
「い、1年A組です…」
「一年かー、初々しくてかわいいわ」
「えーっと…”抽象画展示会”? なんだそれ、ウケる」
ウケる…?
よくわかんないけど、どうですか。
「まあ暇だったし行ってみようぜ」
「おー、じゃあね、かわいー後輩ちゃん。がんばって」
意外といいひとだったのか…?
それすらわかんないくらい短い絡みだった…。
「…い、1年A組どうですかー、抽象画展示会やってます」
もう人の視線は気にしないことにした。
いちいち気にしてたら心臓がもたない。



