「あ、いたいた。芦屋さん」
「…へ? あたし?」
突然声をかけてきたのは、まともに会話したことすらない学級委員の、……ナナミちゃん?
「探してたよー…あ、あと、ちょうどいいし矢沢さんも」
「ついですぎ」
「あは。ま、とりあえずこっちおいで」
ナナミちゃんは不思議な雰囲気がただよう女の子だ。
目もぱっちりふたえでかわいいし、呼び込み係をするならこういう子のほうがいいと思うんだけど…。
あたしと歩夢は何が何だか分かってないまま、ナナミちゃんの後ろをついていく。
そして到着したのは、何もない空き教室だった。
教室のドアには暗幕が張られていて、外の世界と遮断されてる。
ええと…ここは?
「文化祭の間だけ更衣室として使わせてもらってるの」
更衣室…。
ということは、まさかだけどさ。
いまからお着替えしたり、しないよね?
「芦屋さんはこれ。矢沢さんはこれね! わたしうしろ向いとくから、気にしないでいいよっ」
そ、そういう問題ではないんですが…!?



