【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。







『だからぁ、ずるずる呑気に友達やってるからそうなるんでしょ』


「…う」





耳が痛いです…。
確かに、告白されても尚友達を続けたのがいけなかったかな…。





『凛久的にはどうしたいの?』


「…渡そうかなって、思ってる」


『最初からそう言いなよ。つまりは背中押してほしいってことじゃん』






歩夢はいつも的確だ。
あたしがなんとなく思ってても言葉では表現できなかったことを、簡単に言葉にしてみせる。




そういうところ、大好き。





『てか別に悩む必要なくない? 迷ってるくらいなら渡せば?』


「…そうかなぁ」


『彼氏にだって言わなきゃバレないんだし』





そんな、”バレなきゃ犯罪じゃない”みたいな…。
でも、今回に関しては、本当にそうかもしれない。




やっぱり、4年来の友情も大事だもんね。





「…歩夢、あした暇?」


『ひまだけど』


「プレゼント選び手伝って!!」


『…言うと思った。じゃあ明日13時ね』





話がはやくて助かる…。
電話を切ったあと、あたしは明日のためにはやく寝ることにした。