【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。







「今からみんなでカラオケいかねー?」





放課後。
麻琴がそんなこと言い出した。



カラオケなんか久しくいってないな。




俺と歩夢は「暇だからいいよ」ってすぐに了承。





「凛久も来るだろ?」





俺の隣でいそいそと帰る準備をしている凛久に、麻琴が声をかける。




凛久。
麻琴のこと見上げるときに流れで俺と目が合って、慌てて逸らしたの、バレバレ。





「あ、いや…あたし今日は用事あるから、ごめんっ」





そのまま走って教室を出ていった。



用事ってなんだよ。
バイト? デート?
どっちでもムカつくけど。






「なんだ? よそよそしかったな」


「また凛久になんかしたでしょ、カナ」





いや…、いや。




してないっていったらうそになるけど。
あれはわかりやすすぎだろ、凛久。






「…つか、俺いないほうがよくね?」





俺が言い出すと。




「なんで? いてよ、友達だろ」


「盛り上げ隊長じゃん」




好き勝手言いやがって。




いやぁ…だってさ。





「なんでカップルの間に悲しい独り身男が紛れ込まなきゃならんのだ」





麻琴と歩夢が付き合ったのは、あの雨の放課後の翌日。
教室でキスしてるのを凛久と目撃したあと。



だから、気まずいってわけ。




「いいから。カナが落ち込んでると空気重くてだるいからさー」


「元気づけてやろうって話よ」





…はあ。
そこまでいうなら仕方ないよな。





俺は大人しくそのカラオケとやらに参加することにした。