「今年は渡すか迷って、結局それ買ったのが7月末だったんだよ。それと同時くらいにお前に彼氏ができて…夏休み中は、プライベートで会わなかったから」
そういうことか。
”プライベートで”。
その言葉で、海の家で会ったことを思い出す。
「ねえ、夏向…なんで、バイトすること教えてくれなかったの?」
あのとき抱いた疑問、今ぶつけてみるね。
夏向は不思議そうな顔で首を傾げた。
「別に言う必要ねえかなって。お前、彼氏いるし」
…彼氏いる、をやたら強調してくる。
そんなに悔しい? でも、そりゃそうか。
あたしだって、好きな人に彼女ができたら耐えられないかもしれない。
「ミナトとはうまくいってんの」
「…うん」
まあ、それなりに?
普通くらいだとおもうけど。
今月末で2か月だしね。
「よかったな」
自分から聞いといてさ。
勝手に傷つくの、ダメだよ。
あたし、胸痛くなっちゃうから。



