【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。







翌日。
土曜日だからってことで、ショッピングモールにアクセサリーを見に来た。




ふらふら歩きまわって、ようやく到着。
通路側に設置してあるディスプレイを眺めていたら。





「わっ」



「……っ!?」





声にならない驚き。
視線を向けると、見慣れた男の子。





「み、水湊くん……びっくりしたあ」


「驚いてる凛久ちゃん、かわい、はは…っ」






もう…笑い過ぎ。
あたしの視線に気づいて笑うのをやめた水湊くん。





「奇遇だね、こんなとこで会うなんて」


「そうだね。水湊くんは何買いに来たの?」


「俺は本。もう買って来たから適当にふらついてたら、凛久ちゃんを見つけた」






水湊くんって本とか読むんだ。
意外と文学少年? こんなに見た目チャラいのに。





「凛久ちゃんは……アクセ?」


「うん。そろそろ新しいのほしいなーって」





水湊くんは近くにあったネックレスを手に取って掲げる。