【完】超一途な彼はお友達じゃ我慢できない。






ーー夢を見た気がする。



中学のころ、漣に泣かされた夢。




「……や、芦屋!」





びくって肩が揺れて、衝撃で起きた。
名前呼ばれたことに体がびっくりしちゃったのか……。




慌てて顔を上げると、先生が呆れた顔でこっちをみていた。




…あ、またやっちゃった? あたし。




コホン。
先生の咳払い、ひとつ。





「芦屋は放課後、職員室に来い」


「……はあい」





なんで寝ちゃったんだろう。
昨日寝るの遅かったっけ……。




でも深夜一時とかには寝てたはずなんだけどな?
じゅうぶん遅い?




クラスのそこらじゅうでクスクス笑いが起きる。
あー…ちょっと恥ずかしい。



隣を見ると。




「バーカ」




って、夏向。
生意気……超ムカつく。




もう寝ない。絶対。
とか言って来週にはもう寝てそうだけど。




あたしは真面目に授業を聞くふりをしながら窓の外を眺めた。



いいなあ……鳥って自由そうで。
でも、空って天敵多そうだからやっぱり嫌かも。




あたしも変なことにとらわれないで自由に生きたいです、先生。
どうするのが正解なんでしょうか…?