綾野さんも夏向も楽しそうだった。
きっと……ずっと前から好きなんだ、夏向のこと。
そして夏向も……たぶん、例外じゃないよね?
好きではあるだろうし。
友達としてとか、恋愛としてとか、どちらにせよ、さ。
「…はあ」
なんでため息が出たのか、自分でもわからない。
やっぱり、一日一回、綾野さんに呼び出されるあの時間も……。
夏向にとっては、満更でもないただの日常なんでしょ。
いいよ。
あたし、応援するし。
お似合いだって思ったのは、本当だし。
もう考えるの、やめた。
あたしはスマホを眺めて時間をつぶすことに決める。
……あ、この服、かわいー。
ネットショッピングサイトで、特に買うわけじゃないけど良さそうなアイテムを見つけてはお気に入りに入れる。
指輪と、財布と、服と、靴と……ほしいものがありすぎてどれから買うか迷うなあ。
オシャレな服たちを漁っていると、突然画面が切り替わった。
”水湊”
……電話なんてめずらしい。
どうしたんだろう?
あたしは迷わず通話ボタンをタップする。



