「はい、おわり」
「あ、ありがと……」
「…なんかお前顔赤くね? やっぱ熱かった?」
いつもだったら、『俺に触られてドキドキしちゃった?』なんてからかうみたいに笑ってくるのに。
なんでこんなときだけ鈍感なの……?
顔のぞき込んでくるのもずるい…。
「熱くなかったよ、大丈夫」
「そ? じゃあ俺も風呂入ってくるわ」
「いってらっしゃい」
最後まで気づかないまま部屋を出ていってしまった。
なんなのもう…。
むしゃくしゃしたから、部屋物色してやろ。
そういえば、ずっと夏向の家に泊まるときは来客用の部屋使ってたから、夏向の部屋に来たことってほとんどないかも。
とりあえず、本棚を眺めていると……。
あ。
小学校の、卒業アルバム?
見つけちゃったからには見るしかない。
安易な気持ちでページをめくった。
「……あ」
見なきゃよかったかも。
夏向が映ってる写真、ぜんぶ。
隣に、綾野さんがいた。



