おなかすいたよねってことで意見が合致して、水族館の中にあるレストランへ。
海がテーマだから海鮮ばっかりなんだろうけど、水族館でそれはちょっと残酷だよね。
「んー、どれにしよっかな」
テーブル席。
向かいにすわる凛久ちゃん。
さっき買ったタオルでばっちり拭いて、もう水気はない。
メニューに釘付けだ。
俺は……海鮮丼でいいかな。
イクラあんま食べれないけど。
「おいしそ……」
聞こえるか聞こえないか、ギリギリの声。
視線の先には大きなパフェ。
凛久ちゃん、甘いもの好きなんだ。
でもそんなの食べきれるの?
ここ、ご飯の量もまあまあ多そうだけど。
そのページをしばらく見てから、メニューをめくった。
しばらくして、凛久ちゃんが口を開く。
「あたし、海鮮パスタ!」
「ん、それだけ?」
「うん」
凛久ちゃんは少し言いづらそうに続けて。
「あの…お手洗い行ってきてもいい?」
「いいよ。じゃあその間に注文しとくね」
「ありがとう」と嬉しそうに笑って、トイレのほうに向かっていった。
後ろ姿もかわいい。
ひとりで行かせるの心配だったけど……そんなこと言ってる場合じゃないな。



