叶視点
姉ちゃんは自分が視線を集めているのに気づかないまま登校していってしまう。こんなに可愛いし、振り返って当然だ。やっぱり髪を切らせなければよかった。後悔していると姉ちゃんと約束の昼休みになったので昼休みに彼女の教室に訪れた。
男子2人が姉ちゃんと同じ席でご飯を食べている。そいつらから姉ちゃんを守るため、まるで彼氏かのように声をかけると片方が睨んでくる。もう片方は姉ちゃんに好感は抱いてそうだ。
彼氏として学校で振る舞ってやろうと思ったが姉ちゃんが姉弟であることをバラしたがっている。
正直嫌だが姉ちゃんを困らせることはあまりしたくない。そう思って話していいと言ったがが今度は睨んできた方が姉ちゃんを本気で狙いそうだったので抱きついて見せると嫌そうな顔をされる。
そのまま姉ちゃんを連れ出そうとすると姉ちゃんが友達を連れて行きたいと言い出す。俺を邪魔だと感じてそうな女子に気がついた。連れて行きたくなかったが姉ちゃんの希望で連れて行くことになってしまう。
そいつが図書館で弟に合わせた時本当に焦った。姉ちゃんを弟とくっつけることで姉になる気だこいつ!加賀美先輩の予定通りに弟の陸が懐き、姉ちゃんも可愛がっている。
こんなことを考えるやつを姉ちゃんの友達にしたくなかったが姉ちゃんは放課後もそいつと帰ってしまった。
つい仲良くしないでほしいと言ってしまうと姉ちゃんが傷ついた顔をした。
姉ちゃんと気まずくなったあとふと気がついた。姉ちゃんにとって俺は弟だ。
ずっと一緒にいるとあまり恋愛に発展させれないかもしれない。現に抱きついたりした時に姉だからのような感覚が備わって来ている気がする。家と下校は譲れないけれど学校の時間は近づきすぎないようにしよう。あの姉ちゃんの友達もうざいし。とりあえず姉ちゃんと仲直りしないとな。