すばらしき男たち(1話完結)

 美樹の帰宅が遅くなった。
 仕事だろうか?
 たまに電話で話している相手は誰だろう?
 美樹の携帯に届いたメッセージをふと見てしまった。
 男の名前だった。
 他に男がいるんじゃないか?
 不安に襲われる。

 ある日、俺は言った。
「毎日遅いみたいだけど、もう少し早く帰ってこれないのかな?」
 美樹は俺をじっと見つめた。
「寂しいの?」
 俺は目をそらした。

 彼女は俺をやさしく抱きしめて、頭を、ぽんぽんと叩いた。
「可愛いわね」
「私は……あなたが好きよ」

 俺は、今でも美樹の部屋で一緒に暮らしている。
 俺が仕事を辞めずに頑張って、いつか正社員になれたら美樹とこれからも幸せに暮らしていけるのかもしれない。

 俺が作った朝食を一緒に食べながら、彼女の横顔を、そっと見つめた。

       (完)