昼休み、私は
神坂さ…
玲香と音夢、雄心、亜嵐、直樹と食堂へ向かっていた。
「じゃあ、私ここで先に席とっとくからみんなは食券買いに行ってきなよ。」
私はそう言って、六人がけのテーブルに座った。
「ありがとうー、じゃあ俺たち行ってくるわー、」
直樹が言った。
「はーい、ばいばーい」

「席全然空いてないね〜…。」
うわ、この声…。
今日はよく会うな…。
―礼美。
琉「おい、お前どうせ一人で飯食うんだったらそこどけよ。」
うっっっっざ…。
「無理、私には、連れがいるから」
いままでは直樹たちがご飯を誘ってくれても私は断り続けてきた。
ずっと、ぼっち飯を堪能していた。

奈「嘘つくなよ。一人のくせに。」
「お前を信用するやつなんているかよ
―人殺しのくせに」

…っ‼‼
体中がドクドクと変な音を上げている。

違う、違う、

私じゃない…っ…。
「はっ、はぁっ」
うまく、息ができない。
理「お、おい、お前…。」
理緒が私に手を差し伸べた。

パシッッ‼

私はとっさにその手を振り払ってしまった。

その姿が

―〈あの子〉と重なったから。

「スミレッッッ‼」
玲奈…。
「お前ら、次スミレになにかしたら、許さない。」
音夢…。
なんで、みんな優しくするの…。
そんなに私なんかに優しくしないで。
わたしは、

―人殺しなんだから。
「大丈夫、落ち着いて。」
でも、どうしてだろう。
この声を聞くと、安心する…。

ぽろっと、一筋の涙が出た。

あぁ、泣いたのなんていつぶりだろう。
そうだ、あの時以来だ。

〈あの子〉が死んだ日…。

礼「もう行こう。礼美、怖い…。」
奈「っ、あ、あぁ…。」
琉「そ、う、ですね…。」
理「いこっ…か。」
麻「…。」

なんなんだろう、あの雰囲気。
玲「大丈夫っ?!スミレ‼」

「う、ん…。」
心配かけちゃだめだ。

亜「嘘つけぇ!」
突然大声を出した亜嵐。

「っ、え?」

雄「スミレは、一人で抱え込みすぎ。」
雄心が静かに言った。

直「何かあったら頼ってほしいよ。俺らからしたら。」

玲「友達だから全部話せとかそういうのは違うと思うけど、私スミレが一人で抱え込みすぎて、壊れてしまいそうで怖い。だから、話せる範囲で話してほしい。その、スミレの、怖がっている、怯えてる過去のことを…。」

このことは、王塁にしか話したことがなかった。
怖い。
また、人殺しと思われるかもしれない。

…けど、心の奥底で、この人たちなら。

 なんて思ってしまっている。

「わか、った。」
誰かに、助けてほしい。