誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

 もしかしたら他の婚約者がいないと言う人も、アイリーンが戻ってくるまでに婚約者が決まるかもしれないんだ。
「ルード様の弟が、この中にいるとか……」
 それで、婚約が決まりそうだから、ヴァイオレッタに関係を持ったことの口止めをしようとしている?
 ルード様の弟の髪と目の色を確認しないと……。
 なぜ?ルード様の弟だと確認しなければならないのはなぜ?もし、ルード様の弟がこのリストにいたとして何だというの?
 ルード様が弟のしりぬぐいをすると言っていたのが口止めであるなら。ヴァイオレッタと会って話をするのだろうか。
 ヴァイオレッタの話を憎しみのこもった目でしていたルード様。あの憎しみを、向けられるのだろうか。
 それでもいい。会いたい……という気持ちと、そんな目で見られたくはない、会いたくないという気持ちで心の中が揺れている。
 ああ、もしルード様の弟が父親で、結婚することになったらどうしたらいい?いいや、後始末として口止めしようとしているなら、結婚はできないだろう。愛人としてすら認められない存在として……。子供を取り上げられ、修道院へ入れられるのかもしれない。
 いやだ。それだけは。
 せっかくできる私の家族。姪……か甥と、伯母という関係だけど。家族になるのだ。
「ああ、お母様……」
 お母様の日記を抱きしめる。
 女の子だったら、あれしてあげたいこれしてあげたい。