誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

「ちょっとかわいいからってね、玉の輿なんて夢見ないことね」
 今度は肩を押された。
 3人の令嬢に玉突きのように扱われる。
「愛人にしようと声をかけてるだけよ」
「愛されるなんて勘違いしないように」
「下位貴族の男たちだって、あんたを子爵家を手に入れるために利用しようとしてるだけなんだから」
「そうよ、利用価値があるから相手にしてるだけ」
「母親だって、子爵と結婚するために、あんたを利用しただけ」
「くすくす。どうせ父親に言われてるんでしょう?高位貴族を捕まえろとかなんとか。父親もあんたを利用してるだけ」
「だぁれも、あなたのことなんて、愛してないんだわ」
 ……何……?
 アイリーンが誰にも愛されてない?
 そんなことあるわけないわ。
 家族に見放されているのは私。
 アイリーンは、お父様にもお義母様にも愛されている……。
 愛されて、いるわよね?
 何を言われているのか理解できなくて呆然とすると、玉突きが終わった。
 令嬢の一人が取り出した扇子で顎を持ち上げられる。
「か・わ・い・そ・う」
「あら、同情してあげるなんてお優しいのねミューナ様」
「ほほほ、だって、私は両親にも愛されて、そればかりか……アーサー様にも愛されているんですもの」
 ミューナ様がにやりと笑った。
「まぁ、アーサー様に?ということは……」
「ええ、きっと、すぐにでも結婚の申し込みがあると思いますわ」