誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

「それにしても、本当にあさましい。母親もあさましければ、娘もあさましい。子爵家を姉を差し置いて継ぐんでしょ?」
「まぁ、姉はあんなんでも両親とも貴族だからどこかに貰い手はあるでしょうから。母親が庶民で元愛人なんて、子爵家の爵位というオマケがない限り誰にも相手にされないでしょうし、仕方がないでしょうけど」
「そうよね。間違えて生まれてきたゴミなんてだぁれもいらないもの。子爵家の婿に慣れるならゴミ処理くらい誰かしてくれるわよね」
 生まれてくるべきじゃなかった子供なんていないよ。
 だって、私は生まれてこなければよかったなんて思ったことない。
 そりゃ……悲しいことも辛いこともたくさんあるけれど。
 家族にすら疎まれているけれど……。それでも。
 お母様が命がけで私を産んでくれたの。
 それに……命は、神様が授けてくれるんでしょう?神様が……生まれてはいけない命など授けるはずがないもの……。
「ゴミクズ!」
「いなくなれ!」
「消えろ」
「目ざわり」
「カス」
 3人に取り囲まれ、口々に悪口を言われる。
「本当になんなの!あんたになんて、せいぜい男爵家か子爵家の男しか見向きもしないわよ!」
 どんっと、胸を手で押された。
「そうよ。今日は伯爵家以上の集まりなのよ!何をのこのこ来てるのよ!」
 よろめくと、今度は背中をどんっと押される。