誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

 ……誰だろう。アイリーンの知り合いだろうか?
「やだ、そりゃそうよ。子爵令嬢というだけじゃなくて、愛人の子ですもの」
「違うわよ、正妻を殺してその地位を奪った元愛人の子でしょう?」
「ああ、そうだったわ。しかも、平民。ぷーくすくす」
「とんでもなく場違いよねぇ。子爵の子であり、半分平民の子」
 何?
「ち、違います……殺されたわけでは……産後の肥立ちが悪く……それに加えて……」
 お父様が自分の子じゃないとお母様を追い詰めたから……。アイリーンの母親の存在も、そのころは知らなかったはず。マーサも何も言っていなかった。
「あははは~だぁれが信じるの?」
「分かってないようだから教えてあげるけど、人を殺すのに毒も刃物も必要ないのよ?」
「本妻と同じ年の子供がいる、それが答えじゃない?なんなら少しだけ本妻の子供よりも遅くに生まれたなんてねぇ」
「存在自体が、毒よ」
「そう、あんたなんて生まれてくるべきじゃなかったのよ!」
 生まれてくるべきじゃない?
 なんて……ひどいことを。
「やだぁ、何?文句でもあるわけ?半分だけ子爵の娘が伯爵令嬢の私にたてつこうというの?」
「今は、助けてくれる男性は誰もいないわよ?」
「残念だけど、このお茶会は高貴な者の集まりだから。あんたなんか相手にする男は一人も来てないわ!」