誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

「とにかくだ、家名が分かった者もいるが、まだ6人がどこの誰だか分からん。名前……愛称と髪と目の色しかわからんのだ。アイリーンは顔を見ればわかると言うが、できるだけ早くどんな奴か確かめておきたい。それらしい人を見つけたらどんな奴か教えろ」
 それだけ言うとお父様が出て行った。
 すでにどこのだれか分かった14名のうち、10名が既婚者か婚約者持ち……。
 ヴァイオレッタは体のいい遊び相手にされていたんだ。
 私じゃないけれど、私。
 男に騙されて遊ばれていた、茶色の髪のヴァイオレッタを想像して悲しくなった。
 体調を崩して領地で静養しているという話は耳に届いていないのだろうか。いまだに……誰からも心配した手紙の一つも届かない。
 誰一人として……ヴァイオレッタの身を気遣う者はいない。
 婚約者もいないのは、金髪の子爵家の嫡男と伯爵家の次男。アイリーンの血が出れば金髪になる。この二人が有力候補になるのだろうか。正体不明の6人は、黒髪が1人……。
 ルード様の顔が浮かんだ。
「彼は……そんな人じゃないわ……名前だって、ハルーシュと別だもの」
 他には濃い茶髪、薄い茶髪が2人に赤毛が一人に、アッシュグレーが一人……か。
 アッシュグレーの人は少なそうだからすぐに見つかりそう。あとはどうやって探すのか。