誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

「庭師の人なのね?どうして贈り物には向いていないの?」
「薔薇とは違い切り花にすればすぐにしおれてしまいます。贈るならば、鉢植えにするしかありません……しかし……」
 庭師の目が泳ぐ。
「うん、まぁ、そうだね女性に重たい鉢を差し出すなんて紳士としてはあり得ないね。土でドレスを汚し兼ねないし」
 ルードが庭師に代わって説明してくれた。
「そうなの……。でも、鉢植えでもらえば、切り花よりもずっと長く持つんじゃないのかしら……」
 それはそれで素敵。
「はい。こいつは、花が枯れたあとに、株分けして手入れをしてやれば、どんどん増やすことができます」
「素敵ね……花言葉なんてなくたって、まるで永遠を誓い合うみたいだわ……愛がどんどん増えていくように、毎年増えて花を咲かせるなんて……」
 ルードが、庭師に尋ねた。
「花をもらってもいいだろうか」
「はい、お好きなだけどうぞ」
 許可を取ると、ルードは1輪ピンクの花を摘むと、私の髪に刺した。
「俺には……これしかできないが……似合うよ」
 ルードに花を贈られた。決して深い意味はないのだろうけれど……心臓がバクバクと高鳴る。
 嬉しい。
 でも、そんな喜びは一瞬で打ち砕かれた。
「アイリーン。金の髪に、ピンクの花がよく似合う」
 まぶしそうに眼を細めたルードの目に映っているのは、私じゃない。
 金髪のアイリーンだ。