誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

 分からなくて首をかしげる。
 夜会と違って明るい?
 その言葉にハッとする。
 夜会では、庭に誘うのは、人気のない暗闇で男女が愛を語るとか……聞いたことが。
 想像して顔が真っ赤になる。
「ただ、その、花が綺麗に咲いているだろうから……」
 ルード様が焦って言葉を続けた。
「はい、あの、すいません。私、その……慣れていなくて……」
 恥ずかしくなってうつむくと、ルード様が私の目に入る位置に、手を差し出した。
「ごめん。俺も慣れてなくて。初めから花を見にいこうと誘えばよかったんだ」
 慣れていないという言葉に、顔を上げると、ルード様がほんのりとほほを染めていた。
 ……あの方は誰という女性の言葉を思い出す。
 社交界にあまり顔を出さないのね……。彼となら、アイリーンじゃないとばれることはないかもしれない。
 それに……。
 もう少し、ルード様と一緒にいたい……。
 差し出された手に、手を重ねる。
 ルード様がにこりと笑って私をエスコートして庭へと出た。
「アイリーンはどんな花が好き?」
「あの、私は……」
 花の名前を知らない。
 アイリーンに花が届けられることがあるけれど……花について誰かと会話をすることもなかったから。
「あまり名前を知らなくて……その……」