誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

『少し甘えれば、贈り物をくれる。優しい言葉もかけてくれる。寂しさも埋めてもらえる。でも、私を愛してはくれない』
 愛……。
『愛してるよと言ったのに……やはりアイリーンのことは気が付かなかった。嘘だったんだ……』
 誰かに愛されたくて、アイリーンはいろいろな男の人の夜会で声をかけたり、かけられた男の人と親しくしたりし始めたのか……。
『”ヴァイオレッタ”に声をかけてきた男には見覚えがある。”アイリーン”をさんざん虐めた女の婚約者だ。いつも自分は婚約者に愛されていると贈られたものを自慢していた。何が、愛されてるだ。ヴァイオレッタが贈り物が欲しいと、自慢していた品と同じものを要求すれば「そんな安物でいいのか?」ともっといい物を贈ってくれた』
 アイリーンの小さな復讐。
「あ、もしかして」
 ドレッサーの左の上の引き出しを開く。
 手紙やカードとともに封筒に入れて保管されている品は……戦利品ということ?
 日記の内容と、カードの裏にメモされた日付と場所と相手の名前が一致する。
『娼婦のような女と噂されるようになった。まだ、娼婦であればよかったでしょうね。お金を出して仕事と割り切る女とただの客。勝手に言えばいい。本心ではいつ婚約者を取られるのではないかとびくびくしているのでしょうね。娼婦であれば無視できる話も、子爵令嬢相手じゃそうもいかないものね』