誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

 ぐちゃぐちゃに塗りつぶされたところには何が書いてあったのか分からない。だけれど、真っ黒になるくらいペンで乱暴に殴り書きされたページには強い怒りか悲しみか計り知れない強い感情がぶつけられたと分かる。
 そしてその次のページの……一面にびっしり書かれた「死にたい」の文字。
 何があったの!
 見てはいけない……。
 いいえ、見なければいけない。
 半分だけ血がつながった義妹。いいえ、半分血がつながった世界に一人だけの妹。
『辛い』
『行きたくない』
 お茶会であったことが書かれていて、その言葉がよく出てくる。楽しかったなんて言葉はどこにもない。
 アランディスのようなアイリーンを利用しようとする男たち。
 無理やり子爵家の婿に収まろうとアイリーンに強引に迫る男たち。
 嫉妬でひどい言葉を浴びせる女たち。
『違う!お母様はヴァイオレッタの母親を毒殺なんてしていない!』
 ……誰に言われたのか、そんな噂までされているの?お母様の日記に、アイリーンの母親のことは出てきていない。面識もなければ存在も知らなかったのだと思うし、体調が悪くなって、回復しなかったのは……。浮気を疑われて精神が病んだせい……。
 そして……、衝撃的な出来事が起きた。
 アイリーンが襲われた……。
 無理やり関係を……。それも、既婚者の男に……。
 手が震える。