誰の子か分からない子を妊娠したのは私だと、義妹に押し付けられた~入替姉妹~

 アランディス様が流れるように詰め寄るルード様の言葉にいいかいせずに押し黙った。
「くそっ平民じゃないつっても子爵令嬢だろうっ!」
 アランディス様が、ルード様の腕を外し、立ち上がった。
「貴族の位を盾に、下位貴族の者に理不尽な要求をする者は多いが、血統以外で貴族に傷をつける行為は厳罰が下るのは知っているか?こればかりは子爵だとか伯爵だとか関係なく同じ罪になる。悪いが、もみ消そうとしても、俺という証人がいる限り、もみ消すことはできないぞ?傷害罪は何年牢にぶつ困れるんだったかな」
 アランディス様は、真っ青になっった。
「ルード様、あの、大丈夫ですから……」
 この怪我は私が転んでできたものだ。確かにスカートのすそを踏まれなければ転ぶこともなかったけれど、わざとではないと反論されるかもしれない。ルード様を問題に巻き込んで恥をかかせたくなくて、ルード様を止める。
 ルード様が私の顔を見たすきに、アランディス様は脱兎のごとく逃げ出した。
「二度とアイリーンに近づくな!次はないと思え!」
 ルード様がアランディス様の背に向かって声をかけた。
「助けていただいて……ありがとうござ……」
 ひどいことを言ったのに。
 言葉を最後まで言い終わらないうちに、ルード様が私を抱きしめた。
 痛いくらい強い力で。
 私の体は大きなルード様にすっぽりと包まれる。
「心臓が……止まるかと思った……」