簡単な封筒を開くと、ジョアンナ様に出した手紙の返事だった。任せてちょうだいと、一言だけ。
ほっと息を吐き出す。
これで、ミリアがもし子爵家を私のせいで首になっても大丈夫だ。
「ありがとう、ミリア……」
「いつでも仰ってください。健脚なのでお使いは得意ですから」
ミリアが自分の足をぽんっと叩いた。
……きっと、何らか事情がある手紙だというのは分かったよね。
また、手紙を届けてあげますよと言うことを言っているのだろうか。
手紙と、糸を買ったおつりを持ってお父様の執務室に向かう。
「お父様、使いに出していた侍女が戻ってまいりました。お父様に手紙を。それから買い物をしたおつりがこちらです。明細はこちら」
お父様に侯爵家の紋が入った封筒を私、家令に買い物の明細とおつりを渡す。使用人はすべて入れ替わったけれど、お義母様の弟の家令だけは残っている。
お父様は、手紙の封を切る前に、私の顔を見た。
「で、刺繍はどこまで進んでいる?」
「はい、あの、あと2時間ほどで1枚完成すると思います」
「そうか。じゃあ、明日には間に合うな。私のポケットチーフとして使う」
「え?お父様が使うのですか?」
お父様が私をにらんだ。
「なんだ、私が使って何が悪い」
「いえ、あの……女性向けの刺繍をしているので……」
ドンッツと、お父様が机を強く拳でたたいた。
ほっと息を吐き出す。
これで、ミリアがもし子爵家を私のせいで首になっても大丈夫だ。
「ありがとう、ミリア……」
「いつでも仰ってください。健脚なのでお使いは得意ですから」
ミリアが自分の足をぽんっと叩いた。
……きっと、何らか事情がある手紙だというのは分かったよね。
また、手紙を届けてあげますよと言うことを言っているのだろうか。
手紙と、糸を買ったおつりを持ってお父様の執務室に向かう。
「お父様、使いに出していた侍女が戻ってまいりました。お父様に手紙を。それから買い物をしたおつりがこちらです。明細はこちら」
お父様に侯爵家の紋が入った封筒を私、家令に買い物の明細とおつりを渡す。使用人はすべて入れ替わったけれど、お義母様の弟の家令だけは残っている。
お父様は、手紙の封を切る前に、私の顔を見た。
「で、刺繍はどこまで進んでいる?」
「はい、あの、あと2時間ほどで1枚完成すると思います」
「そうか。じゃあ、明日には間に合うな。私のポケットチーフとして使う」
「え?お父様が使うのですか?」
お父様が私をにらんだ。
「なんだ、私が使って何が悪い」
「いえ、あの……女性向けの刺繍をしているので……」
ドンッツと、お父様が机を強く拳でたたいた。

