「まあ瑠璃ちゃん以外を【妃】にするつもりないから、気長に待つわ」
この話は終わり、というように大きく伸びをする野愛。
なんで、野愛はわたしを選んだんだろう。
わたしよりも素敵な女の子はたくさんいるのに、どうして。
だけどわたし以外を【妃】にする気はないと断言する野愛の横顔を見ていたら、少しだけ、自分に自信が持てるような気がした。
漏れそうになる笑みをおさえ、ふんっとそっぽを向く。
「野愛って……、ズルい」
「ん? なんの話」
きょとんとする彼は、今日も美しい。
羨ましいくらいの端正なお顔は、この世のだれよりも圧倒的に麗しい。
彫刻のような、絵画のような綺麗な容姿。
人を魅了するのは当然のような気がするけれど、外見だけでない魅力的な何かが、彼の内には秘められているのだと思う。



