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「あ、ノア様だ……っ!」
「わあ……、やっぱり芸能人並みに美しいよね」
「いや、本当にね。絶対に一般人じゃないよ、オーラも美貌も」
その日の放課後。
ミヨちゃんが委員会の会議があるために、ひとりで帰ろうと下駄箱に向かっていたら、そんな声が聞こえてきた。
ノア、という単語を耳にして、反射的に隠れそうになる。
おそるおそる振り返ると、数メートル先の廊下をゆっくりと歩いている野愛を発見。
……げげっ、ほんとにいる!
見つかったら絶対に、意地悪されるのは確実だ。
となれば、逃げるのみ!
目が合う前に瞬時に下駄箱まで走り、ささっとローファーに履き替える。



