あ、そうそう。母さんに言われたのですが、新しく通う高校は新しいお家からかなり近いそうで、家から徒歩5分ほどらしいです。

前は家から電車で30分くらいあったので、前よりも空手の練習ができそうです!

高校につきました!ここは原百合学園というそう。

とっても広くて少し迷子になってしまいました‥

父さんにまずは理事長室に行けと言われたので、理事長室にきました。

コンコン。

?「はい。」

蛍「今日から転入の和宮です。」

?「はーい。どうぞ!」

そう言われたので中に入ると、すごく豪華なお部屋でした。

そして真ん中の机に男の人が座っていました。


原「この高校の学園長の原 龍樹だ。君は和宮蛍さんで間違いない?」

和宮「はい!今日からよろしくお願いします!」

ぺこりとお辞儀をすると朗らかに笑っていました。

なんだか貫禄のある方ですね。

原「じゃあ担任を呼ぶから待っていてね。

ピーンポーンパーンポーン

鈴宮先生、鈴宮先生、至急学長室まで。遅れたら‥わかっていますよね?」

なんだか最後の方が少し不穏でしたが気にしないことにしましょう。

すると物凄い勢いでドアが開きました。

?「はぁっはぁっはぁっ‥‥学園長、その呼び方やめてくださいよぉっ!肝が冷える!」

‥なんだか賑やかな方ですね。

鈴宮「‥取り乱しました。和宮さんですね。今日から担任になる鈴宮です。よろしくお願いしますね。」

蛍「はい、よろしくお願いします。」

普通にしていたら冷静な方なんですね、という言葉は飲み込み、挨拶をしました。

鈴宮先生についてきてと言われたので、教室まで一緒に行くことになりました。

鈴宮「それにしてもここの編入試験を突破するなんて凄いですね。よほど頭が切れるようで‥」

蛍「そう言っていただけると嬉しいです。偶々宿題の中に紛れ込んでいたようで‥いつのまにか母が提出したようです。」

褒められて嬉しくなり、はにかみながら話していたらびっくりされました。なぜ?

鈴宮「‥宿題の勢いで‥凄いです。」

どうやらこの原百合学園は日本でも有名な進学校だそうで、編入試験はほとんど受からないそう。

この高校の説明を母さんより少し詳しくされて教室につきました。

鈴宮「では私が入ってと言ったら入ってきてくださいね。」

蛍「わかりました。」

教室はかなり騒がしくて、皆さん賑やかな方達なんだなあと思っていたらいきなり机を叩く音がしました。

そしてその瞬間教室がシン‥と静まりかえりました。

鈴宮「‥ーでは新入生を紹介する。入れ。」

教室では口調強めなんですね、と思いながらガラッとドアを開けると、皆さんの視線がとても突き刺さりました。

蛍「転入してきた和宮蛍です。今日からよろしくお願いしますね!」

すると皆さんが可愛い‥などと口々に言っているのが聞こえました。

なんだか恥ずかしいです。

照れ臭くてニコッとはにかんだら男子の方々はカァと顔を真っ赤にしていました。

本当に何故‥?

私の席は窓際の後ろから二番目だそうです。

おや、私の周りの席が空席ですね、風邪が流行っているのかな?

そして女子の皆さんが羨ましいーと言っていますね、何故でしょう?

一限目は英語ということで教科書をもらい、少し読み進めていると、教室のドアがガラッと開きました。

視線をやるとそこには鮮やかな髪色の方達がいました。

女子の皆さんが顔を赤くしてきゃーっと叫んでいます。

皆さん顔が整っていますね。

ん?こちらに来る‥

?「ん?初めて見る子がいる!」

?「誰だ?お前」

蛍「今日転入してきた和宮です。皆さんここのお席の方々ですか?」

そう聞くと皆さん嗚呼、といいながら席に座りました。

風邪ではなかったんですね、安心しました。


?「お前‥女?」

蛍「?女ですよ?」

というとその青髪の方はげっと顔を顰め睨んできました。

?私が嫌なのでしょうか?

ホタル「えっと‥私が嫌なのですか?席を変えてもらいましょうか‥」

流石に転校初日に先生に迷惑をかけたくないですが、嫌なら仕方がありませんね。

すると次は黄色髪の方が慌てたようにいいました。

「大丈夫だよ、こいつはちょっと女子が苦手なんだよねー。蛍ちゃんね、よろしく!」

よろしくお願いします、といい、英語の予習に戻りました。

すると黄色髪さんが私の周りの髪色カラフルズさん達のお名前を教えてくれました。



まず私の隣の席の緑髪さんが京町怜(きょうまちれい)さん。
そして前の席の黄色髪さんが来栖葵(くるすあおい)さん。
葵さんの隣が青髪の水野悠(みずのゆう)さん。
私の後ろが赤髪の時也真冬(ときやまふゆ)さん。
真冬さんの隣が銀髪の東蓮(あずまれん)


だそうです!

ふむすむと聞きながら英語に取り掛かっていると葵さんがくすくすと笑っていた。

蛍「?なんでしょうか?」

葵「いやぁ、僕達をみても何も言わないの、面白いなーって思って!」

まさか皆さんモデルさんとかなのでしょうか‥?

あまりそう言った界隈は詳しくないのですが‥

蛍「すみません、私あまりそう言った類のものは見ないんです‥皆さんはかなり有名な方なんですか?」

怜「蛍さん、私達のことを何だと思ってるんですか?」

蛍「え?その‥モデルさん、とかなんですよね?皆さん顔が整っていますし」

そう真顔で答えると、何故か葵さんや怜さん、真冬さんに蓮さんが笑っていました。

蛍「ち、違いましたかね…?」

真冬「蛍ちゃん面白い!俺たちはね、神雷っていう暴走族なの!」