素直になりなよ。


「え。2人、付き合ってんの?」


俺の後ろの席の田中が、俺達を見て唖然としている。


「うん、昨日から。」


「「えーー!?」」


俺の一言で、クラス中が盛り上がる。


「なにーー!?五十嵐と松田さんまで?」


「中野と森元さんの次は五十嵐と松田さんかよ!!」


「サッカー部、どうなってんだよ!!」


「待て!俺はまだ彼女いねーぞ!!」


最後、そう叫ぶ坂本をよそに、クラス中が盛り上がってる。


紗英と一瞬、顔を見合わせて笑い合ってから、自分の席に座った。


まだみんなが盛り上がっている中、俺は紗英の肩をトントンと叩いて振り向かせた。


こっそりと話し掛けるんじゃなくて、堂々とみんなの前で紗英と話せることが嬉しい。


振り向いた紗英に「昼、何食べたい?」と尋ねる。


視線を泳がせながら、うーん、と悩む紗英もまた可愛いと思うあたり、かなり浮かれてるな、俺。


すると、やっと思いついたようで、俺に目線を戻すと「マックがいいかな。」と答えた。


「マック、俺も行きたかった!紗英もハンバーガー好きなの?」


そう聞くと


「…だって、マックでご飯食べれば、夕方までゆっくり話せそうじゃない?」


なんて言うから、またヤラれた。



明日から夏休み。


インターハイが終わって落ち着いたら、紗英と一緒にどこに行こう。


これから先、紗英と2人で過ごす時間がすごく、すごく楽しみだ。



fin.