部室を出て、靴箱に着くと後ろから声をかけられた。
「中野くん、おはよー!五十嵐くんも!」
振り向くと森元さんが満面の笑顔で手を振りながらこっちに走ってきていた。
俺の前をさっと通り過ぎて中野の方へ近寄る。
「おはよ、森元さん。」
そう言って森元さんを見つめる中野の表情は柔らかかった。
羨ましい。俺も松田さんと…。
「あ、五十嵐くん、昨日はありがとうねー!クレープ屋さん、付き合ってくれて。また4人で行こうねー!」
森元さんが無邪気にそう言って、次があることを期待させてくれる。
「…おう。」
次行く時は、俺も松田さんと付き合っていたい。
森元さんと中野が楽しく話しているのを後ろから眺めているうちに、また『松田さんと両想いになりたい』という欲望が生まれてきた。
…今日こそ、絶対に俺の部屋に来てもらおう。
添い寝仲間だから来たって言われても構わない。
俺が思ってることを全部言って、
松田さんが思ってることも全部聞いて、
それから、もう一度、しっかり『松田さんが好きだ』と伝えよう。



