素直になりなよ。


部室に戻るために井上さんとは違う方向に歩いていると、ちょうど目に入ったのは…


「松田さん?」



振り向いた子は、やっぱり松田さんだった。


「…おはよ。」


いつもどおりの挨拶。

この距離なら、さっきの話、聞こえてたんじゃ…?


「…さっき、聞こえてた?」


そう聞いたけど、


「ん?なに?」


と返された。


告白されてるのに気付いて、嫉妬とかしてないかなって期待したけど、どうやらそうでもないらしい。


「や、なんでもない。」


そう言って、俺はそのまま駐輪場を出て部室に向かった。


部室に戻ると、もう練習は終わってみんな着替えてるところだった。


「五十嵐!どこ行ってたんだよ?早く着替えようぜー。」


中野にそう声を掛けられて、「おー」と力なく返事をして着替える。