「……は?」
「だって、添い寝して欲しいんでしょ?五十嵐くんの好きって、そういうことじゃないの?」
俺の好意が妙な形で伝わっていることがショックだった。
愕然としていると、追い打ちをかけるように松田さんが言葉を続けた。
「私も、五十嵐くんに頭撫でてもらうの好きだし。頭痛が早く楽になるから。だから今までみたいに、添い寝するのと頭撫でてもらうのを続けていいよ。私も、そうしてもらえると助かるし。」
なに?俺たち、ただの添い寝仲間ってこと?
男として意識すらされてないのかよ。
「…それ、本気で言ってんの?」
最後にもう一度確かめるようにして聞いてみたけど
何も言ってくれない。
完全に、失恋した。
「…俺、歩いて帰る。松田さん、気をつけて帰れよ。」
そう言って、駅とは反対の方向に進んで寮へ帰った。
散々期待させられて、結果も散々。
寮に帰ってからも、イマイチ食欲がわかず、風呂だけ入って布団に入った。
いつか、この布団で松田さんと見つめ合いながら一緒に眠りにつきたい、なんて思っていたけど、単なる夢で終わりそうだ。



