先に注文した中野と森元さんが席に座っているのを横目で見送ってから、松田さんと並んで、自分たちのクレープが出てくるのを待つ。
「店員さん、すごいよね。あんなに綺麗に丸い生地作ってさ。」
そう言って感心しながら店員を見つめる松田さんの横で、「だよなー」と返した。
一瞬だけでも2人きりになって、本当にデートしているような気分になる。
ふと、松田さんの抹茶ショコラのクレープのトッピングの中に赤いイチゴが並べられていることに気付いてドキッとした。
「…入ってんじゃん。イチゴ。」
「…」
チラッと松田さんの方を見ると、顔を少し赤くして、俺と目を合わせないようにじっとクレープが作られていくのを眺めている。
――なんだよ。松田さんも、もしかして期待してんの?
「お待たせしました〜!お先に抹茶ショコラです。」
どうぞ、と言って差し出されたクレープを松田さんが受け取った。



