眠気と闘いながら、最後、意識が飛ぶ前に細い腰に右手を回して軽く抱き寄せた。
嬉しくて、幸せで、思わず左手をのばして、ゆっくりと松田さんの頭を撫でた。
「五十嵐くん、私、今日は頭、痛くないよ…?」
そう言われ、寝ぼけながら「そうだった。つい、いつものクセで。」と小さく笑う。
「…でも、撫でて欲しい。」
意外な言葉を聞いて、頭を撫でていた手が思わず止まった。
「なんだ。撫でてもらうの、嬉しいの?」
揶揄うように言うと、松田さんが「うん」と答えた。
心臓が跳ね上がる。
もう、我慢できない。
「…今日は素直だな。松田さん…可愛い…。」
好きだ、という言葉を続けようとしたが、限界まで来ていた眠気に負けた。
俺は、自分の腕の中に収まる松田さんの温かさを感じながら、心地よい眠りについた。



