「いいから、早く来てよ。」
そう言って布団の中から手を伸ばし、松田さんの手を握る。
俺の隣で、俺がいつも寝ているベッドに横になる松田さんを見て、鼓動がますます早くなる。
「…ありがと。」
そう言って、早まる鼓動と一緒に、心地よい眠気も感じながら松田さんを横向きに寝かせた。
またあの香りが香ってきて、眠気が一気に強くなる。眠気を必死に堪えながら、松田さんの体に自分の体を寄せた。
こんなに良いシチュエーションまで持ってきたのに、ここ何日もまともに寝ていなかったせいで眠気に負けそうになる。
ぼんやりとした頭で、毎晩夢見ていたことを口に出した。
「ね、今日は松田さんを抱きしめながら寝ていい…?」
松田さんと朝一緒に過ごせなくなってからは特に、眠れない晩は松田さんのことを考えてしまっていた。
毎晩、隣で一緒に寝てくれたら。
そしたら俺は、松田さんを抱きしめながら一緒に眠りたい。
いつも願っていたことが叶いそうだという嬉しさから、松田さんの返答を聞く前にはもう、俺の腕は既に、松田さんの腰あたりにあった。
まだ答えてくれない松田さんの耳元にゆっくりと口元を寄せて「ねぇ、いい?」ともう一度聞いてみる。
コクコクと頷いたのを確認して、思わず「…やった。」と呟いた。



