素直になりなよ。


しばらくして、優しく肩を揺すられた。


『五十嵐くん、起きて起きて。』


『ん…』


寝ぼけ眼をこすりながら上を見上げると…


『松田さん…?』


俺を見下ろす松田さんがいた。

肩から垂れる髪と、ぽってりした唇に色気を感じる。

更に自分の好きな香りに包まれて幸せな気分になった。


――目を開けて目の前に好きな子がいるって最高だな。


幸せな気分に浸っていると…


『起きて。そろそろ教室に行かないと――』


なんて言って、現実に引き戻そうとする松田さん。

せっかく幸せな気分に浸っていたのに…もったいない。