また松田さんの顔が赤くなった。
硬直している松田さんを見ながら、ぼんやりとした頭で、自分がついさっき発した言葉を思い返した。
――あぁ、そういうこと?
『もしかして今、やらしーこと考えた?俺が寝たいって言ったの、睡眠の方なんだけど。』
『あ…』
松田さんも『そういうこと?』と言わんばかりの顔をしているのを見て、また揶揄いたくなる。
『なにちょっとガッカリしてんの?』
『が、ガッカリなんてしてませんっ!』
ますます真っ赤になる松田さんを見て可愛い、なんて思ってしまう。
『あ、そ。まぁとりあえず横になってよ。』
ほらほら、と声をかけながら、松田さんの肩に手を置いて、ゆっくり横倒しにする。
眠気が限界まで来ていた。
向かい合わせに横になってすぐ、目を瞑る。
『そう言えば、久保田先生は?』
『ん?あぁ、俺が来た時はいなかったけど?』
問いかけられたけど、目を閉じたまま答えた。
パタパタという足音を聞きながら『…忙しそうだな。』というと、松田さんも『うん。』と答えた。
何気ない会話。
それがなんだか俺の気持ちをホッとしたさせた。



