僕は君の気になる人から好きな人へなれたかな?



隣に理久斗くんが座ってくれた。

「いいの?」


「うん、もちろん(笑)」


愛菜は1口食べる。


「美味しい!」

「良かった、普通のナポリタンだよ」


「理久斗くん、料理するんだね、私全然出来なくて……」


「えー、由依でもパスタくらい作れるよ」


「あっ、凄いね、中学生よね?」

「由依は中2だよ、料理は母さんが看護師で夜勤とかあるからいない時は僕がするようになったかな」


「由依だって手伝うもん」

「だな(笑)」


食べ終わると理久斗くんは後片付けもしてくれた。


「お兄ちゃんとはさ、いつから付き合ってるの?由依知らなかったんだけど……ずっと咲優ちゃんと付き合ってるかと思ってた」



咲優ちゃんてさっき会った人だ……


やっぱり元カノさんだったんだ。


言ってもいいのかな?


理久斗くんの方を向いた。


目が合うとニコッと笑ってくれた。


「えっと……理久斗くんの誕生日から、です」


「何でお兄ちゃんは咲優ちゃんと付き合った時はすぐ言ってくれたのに、この人と付き合った時は隠すの?」


「こら、由依、この人じゃなくて、愛菜さんだから、先輩だぞ」



「……はぁ」


ため息をつかれた。


「……咲優ちゃんと遊ぶの楽しかったのにな」


由依は長い両足を椅子の上で組んだ。


理久斗くんも背が高いけど、由依ちゃんも背が高いな。


「ゆ、由依ちゃんは何かスポーツしてるの?」



愛菜は話しかけてみた。