嫌いな君の気持ちが知りたい


「レイカ、こっちに来いよ」
 カノウの微笑みは笑顔になった。レイカは掴んだままだったマリの胸ぐらを離し、カノウの方へ、ゆっくりと歩き始めたそして、カノウの一歩手間のところで立ち止まった。

「――好きです」
 レイカは聞こえないくらいの声でそう言った。

「え、そのあとは?」
「……え、そのあと」
「うん。ほら、勇気だして。付き合ってくださいは?」
「……付き合ってください」
「は? 付き合うわけないじゃん。バーカ。もう二度とエリイに手だすんじゃねぇぞ!」
 カノウの声はあのときのように、教室の壁が揺れたような気がするくらい大きくて低い声だった。レイカは膝から崩れ落ち、声をあげて泣き始めた。

 そのあとすぐ、担任が教室に入ってきた。