嫌いな君の気持ちが知りたい


「大丈夫? エリイ」
「ありがとう」
 私がそう言うとマリは穏やかに微笑んだ。金曜日、カフェで一緒にいたときは殺伐としていたのに、マリとなぜか親密な感じを覚えて、私の気持ちは余計、よくわからなくなってしまった。

 レイカは一気に落ち着いたように見えた。
 全身をバタつかせるのをやめて、ツルハシに身体を任せているようだった。だから、ツルハシはレイカからゆっくり手を離した。

「私だよ。動画拡散したの。あんたの所為でカノウが停学になるのはおかしいよ。やっぱり」
「マリ――。私たち、友達だよね? 友達なのにそんなことするの?」
 レイカは今にも泣き出しそうな声でそう言った。その姿を見て、私は裏切りはこんなにショックを与えるんだと、冷静にそう思った。さっきまで、私を殴ろうとした相手は、きっと、もう私のことなんて眼中になさそうだった。