嫌いな君の気持ちが知りたい




 再生されている動画には私がチヅルに髪を引っ張られているのが写っていた。
 鮮明に映るレイカとチヅルの顔はとても楽しそうな表情をしていて、動画の中でもその気持ち悪さが滲み出ていた。そのあと、カノウが後ろのドアを開けて、教室に入ってきた。チヅルとレイカはまだ、そのことに気づいていない様子だった。
 
『ようやっとしゃべった。痛いだって』とチヅルの声がする。
『――ウケる。どんどんブス顔になっていってる。可哀想な淫乱エリイちゃん』とレイカが言ったあと大きく笑っていた。笑い声が下品に響いている。動画はカノウが歩く姿と、私がチヅルに髪を引っ張られている姿が交互に映し出されていた。

『チヅ。ヤバいって。いいかげん離してあげたらー』とマリの声が大きく入っている。
『ヤバくないよ。こいつ、マジキチだから、大丈夫でしょ』とチヅル声がしたあと、
『離せよ』とカノウが言って、チヅルの腕を掴んだ。

『ごちゃごちゃ、どうでもいいんだけど。チヅ、お前、エリイに手出すんじゃねぇよ!』とカノウの低い声で怒鳴り声が入っていた。
 そのあと、私が立ち上がり、カノウは私の手を繋いで後ろのドアに向かって歩き出していた。