嫌いな君の気持ちが知りたい


「だって、カノウは学校で楽しくやってそうじゃん。なのに、人のこと信じてないんだって思って」
「だから、デートのとき、言っただろ? チャラいのは嫌いだって」
「自分だってチャラい癖に」と私はそう言ったあと、少しおかしくなって弱く笑った。

「あ、今、笑った。笑うともっとかわいいよ。エリイ」とカノウは言ったあとニコッとした表情をした。
「口説かないでよ」
 そう返しながら、私は照れくさくなり、そっぽを向いた。
 
「また顔、赤くなってー。かわいいな。エリイは」
「うるさいな。口説くなよ」と私がそう言うとカノウは大きな声で笑った。少し大きな波が打ち寄せた音がした。海岸線を見ると、砂浜の波打ち際にいた何組かの人たちが、その波から逃げるような素振りをして、はしゃいでいる姿が見えた。沖に出ているサーファーは次の大きな波に乗れたみたいで、サーフボードの上に立っていた。

「ねぇ。どうして、私なんか救ってくれたの?」
「当たり前だろ。――好きだからだよ」