嫌いな君の気持ちが知りたい


 手を繋いだまま、駅の中央通路を通り、南口を出た。外に出ると潮の香りが立ち込めていて、爽やかな雰囲気だった。だけど、私の気持ちは全然、爽やかじゃないし、そもそも、なんで今、カノウに手を繋がれているのか、よくわからなかった。
 今日、再び、手を握ってもカノウの気持ちはわからなかった。
 それが新鮮な感覚で手を繋ぐ行為よりもそっちの方に驚いてしまった。家族以外の男の人に手を引かれるのは生まれて初めてなのに、私はそっちのドキドキを感じられなかった。