カノウは手に持っていたプラスチックカップをカウンターに置いた。
カウンターの天板に、涼しそうな数滴の雫が伝ったのが見てた。エリイって比較的、大人しめなトーンでそう言われたけど、それを無視して、もう一口、フラペチーノを飲んだ。
「俺って、普段はあんな感じじゃん。だけど、あれ、結構、無理してるんだよね。だから、たまに疲れるんだ」
カノウはゆっくりと自然に話し始めた。私は咥えていたストローを口から離し、カップをカウンターに置いた。窓の外の世界は、駅に向かう人の流れを見ていた。もし、それが本当のことだとしたら、あの上手く行っていそうな雰囲気を意識的に作るのはものすごく疲れそうな気がした。



