嫌いな君の気持ちが知りたい


「エリイは飲まないの?」
「………飲むよ」
 私は言ったあと、慌てて左手でカップを持った。そして、ストローを咥えて、フラペチーノを一口飲んだ。

「エリイは素直だなぁ。嫌いじゃないよ。そういうところ」
「まだ、私のこと何もわかってないでしょ」と私が言ったあと、カノウは穏やかに笑った。

 普段、クラスの中では下品で大きな声をあげて笑うのに、カフェ仕様の穏やかで静かな笑い方ができるんだと思った。
 それにしても緊張する。別にデートだとか男の子と二人っきりだとかそういう理由じゃないと思う。誰かとこういうことをするのがすごく久しぶりなだけだからだ、きっと。